土佐和船について

いよいよ新発売!
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そこで土佐和船に付いて少し・

和船は古くから日本各地に伝わる西洋船には無い応力外板構造を各地の船大工がその海域や漁に適した形態に順応発展させた物です。
基本構造は、3枚又は5枚の杉板によって構成され目的に応じて艤装されました。
土佐和船は、全長17~20尺(5~6メートル)に作られ湾内から外洋の沿岸部でも漁が出来るよう特に対波性を重視しカワラ(底面)、カジキ、タナの外板5枚構成の船体の側面に、さらにセキダイと言う張り出しをもうけて波浪が船内に進入しにくいよう考慮され、強度も上がった舟です。そして海水が出入りするカンコ(生け簀)を装備し、収穫した魚類を生かしておく事が出来ます。
当模型では20尺級を1/10に縮尺し、5枚の外販やセキダイを本物の杉板で忠実に再現して、まるで実際の造船工程を味わえるかのように考慮して有りますので各パーツを10倍に拡大すれば本物が建造出来る可能性が有る訳です。
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このように海に浮かべると雰囲気満点ですね♪

高知の浦戸湾や宇佐では古くからハイカラと言うシンプルな釣りが有り、仕掛けをポイントに降ろして潮流や風に合わせ、右手で竿を持ちながら左手で櫓を操作すると言う釣方に土佐和船は大変向いていまして多くのチヌ釣り名人を育てています。

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これは和船で釣りを行なっている筆者ですが、左後方コブの様な岩が有名な袂石です。


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そして名人達が釣っている所。

私もそのすぐ横で
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このようなチヌをチョッこし釣りますが

名人は10も20も釣り上げています。  何が違うのかなあ?

私が幼少の頃は河川や沿岸部に沢山有り、生活に密着していた木造和船は今ではほとんど見かけなくなってしまいました。新しい工法のFRP 船の普及で世話のかかる和船は需要が減り、船大工の後継者も育つ事無く高齢化の為に消え去って行く運命となっています。それでも職人技のオーラを放つ優雅な和船は一部の愛好家には貴重な道具として伝統のハイカラ釣りに今でも活用されています。
by thermal-kobo | 2011-12-09 10:40 | 和船を作ろう
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